Googleプレイス登録のメリット

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Googleが提供する地図検索サービス「Googleマップ」は、おそらく誰もが一度は使ったことがあるだろう。最近では、Google検索で駅名などの地域名と一緒に業種やジャンルを入力して検索すると、検索結果ページにGoogleマップの縮小版が表示されるようになっているので、間接的にGoogleマップの情報を参照する機会は確実に増えている。

Googleマップに登録されているのは飲食店などローカルビジネスを展開しているところだけ、と思っている人は案外多いかもしれない。しかし、Googleマップの正体は、企業や店舗の巨大なデータベースであり、関連したクチコミ情報などが整理されたソーシャルメディアなのである。無料で利用できる企業情報のデータベースといえば「iタウンページ」を連想するかもしれないが、Googleマップは使い方によってはiタウンページよりも有益なリストが得られる貴重な情報源だ。
 
正確には「Googleプレイス」と表現した方がいいかもしれない。Googleプレイスとは、店舗やオフィスの住所や電話番号、地図、画像などの情報を無料で登録できるサービスのことで、以前は「ローカルビジネスセンター」と呼ばれていた。Googleプレイスに登録されている情報は、自動的にGoogleマップやGoogle検索に反映される。Googleプレイスには無料で登録できるが、Googleマップ上に表示することが前提になっているため、実在しない住所では登録できない。登録申請後、本人確認のため、電話または郵送でPINナンバー(暗証番号)が伝達され、PINナンバーの入力をもって正式な申請受け付けとなる。つまり、Googleプレイスに登録されているのは、その住所に実在するとGoogleが確認できた企業や店舗のみということになる。

Googleプレイスには業種や取扱製品などコメントを登録できる欄があり、Google内に設置された企業紹介のためのマイページのような役割を果たす。通常の検索結果の順位にもいい影響を与えるため、Webサイトを運営している企業ならGoogleプレイスに登録しない手はない。インターネットが普及し始めた頃は、Webサイトを立ち上げれば、Yahoo!などのディレクトリサービスに登録していたが、今はGoogleプレイスや2011年6月からYahoo!が開始した同様なサービス「Yahoo!ロコ」などの地域情報サービスに登録するのが常識になりつつあるといえるだろう。

Google検索の結果ページにおいて、地図と一緒に表示されるのは上位7社(モバイル版では上位3社)のみである。Googleプレイスに登録する企業や店舗が増えるにつれ、上位に掲載されるのは難しくなる。そこで注目されているのが、順位を上げて地図と一緒に表示されるようにする手法、MEO(Map Engine Optimization)である。日本語では「マップエンジン最適化」と表記されるが、Map Engine OptimizationはSEO(Search Engine Optimization)に似せて作られた和製英語であり、アメリカでは一般的にLocal SEOと表現されている。