Googleマイビジネスは店舗にとって必須のツールに

0
965

Googleは6月10日、スモールビジネスのオーナー向けの新サービス「Googleマイビジネス」をリリースした。Googleマイビジネスは、一言で表現するなら、従来のビジネスオーナー向けGoogleプレイスと、Google+でビジネス用途のページが開設できるGoogle+ページが統合されたサービスだ。専用のページから無料登録して、店舗や施設の情報を入力すると、その情報がGoogle検索やGoogleマップに反映されるほか、自動的にGoogle+ページが開設されるようになっている。店舗からの距離を指定してリスティング広告が配信できるAdWords Expressなどのサービスも統合される。

Google検索の結果ページに表示される地図上に店舗情報が掲載されると、特にスマートフォン利用者を店舗に誘導する効果が高くなる。Googleプレイスに正しい店舗の情報を登録しておくと、検索結果に地図と一緒に表示されやすくなるので、Googleプレイスへの登録はMEO(マップエンジン最適化)の基本とされてきた。今後は、Googleマイビジネスに登録するだけで、Google検索やGoogleマップはもちろん、Google+ページやYouTubeとの連携が簡単にできるようなるため、店舗にとっては欠かせない集客ツールになる。Googleプレイスをすでに使っている人は十分に理解できていると思うが、飲食店の場合は、Googleが食べログやぐるナビなどのクチコミ情報を自動的に収集して追加してくれる。無料で使えるのだから、店舗や施設を持っている企業は利用しない手はない。

なお、Googleマイビジネスは、基本的にGoogleプレイスの機能を引き続いているので、新規に登録する際には住所の認証を受けなければならない。Googleマップ上に店舗や施設を表示させることが基本になっているので、当然ながら架空の住所では登録できない。逆に、複数の店舗や施設を持っている人は、それらすべての情報を掲載できる。複数の店舗情報を一括して登録する機能までちゃんと用意されている。

Googleマイビジネスの開始により、従来のGoogleプレイスがなくなるわけではないが、すでにビジネスオーナー向けGoogleプレイスやGoogle+ダッシュボードを利用している場合は、自動的にGoogleマイビジネスにアップグレードされる。近い将来、Googleマイビジネスに一本化される可能性は高いだろう。

Googleは、インターネット上に存在する企業や店舗の情報をマージして、より正確な情報のデータベースを構築することを目指している。これまでGoogleプレイスで自社の情報を登録したことがない企業でも、Google検索の結果に様々な情報が表示されるケースがある。これらはGoogleがiタウンページや各企業のサイトを巡回して収集した情報である。Googleマイビジネスをリリースしたことで、自社に関する正しい情報を自主的に登録する企業が増えることは間違いない。その結果として、Google検索で表示される企業や店舗情報の正確性が一段と向上することが期待できる。